
PORSCHE 904 CARRERA GTS
ポルシェ・904 カレラ GTS
(1964年タルガ・フローリオクラス優勝車)
ポルシェ904カレラGTSは1963年に生産が開始された。GT2クラスで闘うことも視野に開発された車であり、FIAが定めるホモロゲーション(市販車をベースとし、一定台数以上が生産販売されている事)をクリアするために作られた量販スポーツカーである。ポルシェ初の試みとなる鋼板製梯子型フレーム構造を採用。アレクサンダー・ポルシェのデザインに基づき、航空機メーカーで知られるハインケル社がFRP製ボディを製作した。計画段階では911用のSOHC水平対向6気筒エンジンを搭載する予定であったが、この904のレース投入スケジュールに開発が間に合わず、実績のあるDOHC水平対向4気筒が搭載された。しかし各種レースでは6気筒エンジンに換装された例も少なくなかった。
ポルシェは1962年第1戦オランダGPから新開発のDOHC水平対向8気筒を投入し、早くも第4戦フランスGPでダン・ガーニーのドライブによって初優勝を果たしている。F1でもポルシェは前途有望と思われていたが、F1からは潔く撤退、1963年からはスポーツカーレースとラリーに集中することになる。
この904-8のエンジンは正にF1用のフラットエイトの流れを組むもの。展示車はわずか2台のみが造られた8気筒モデルであり、1964年タルガ・フローリオで、ウンベルト・マジョーリ/エドガー・バルト組がクラス優勝を飾った実車である。
車両データ |
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パートナー |
Porsche AG http://www.porsche.com |