FUJI MOTORSPORTS MUSEUM

展示アーカイブ

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当館は、国内外の自動車メーカー10社の連携によるモータースポーツミュージアムです。
展示するレーシングカーは、各メーカーのご協力のもと、期間ごとに入れ替えを行っています。
この展示アーカイブでは、これまで当館にて過去に展示してきたレーシングカーをご紹介します。

ドイツのナショナルカラーをホワイトからシルバーへ変えたW25

 1934年から施行された、乾燥車両重量750kg以下と定めた新規定に沿って製作された。

 規定重量内で最高の性能を得るため、シャシーフレームに無数の軽め穴を設け、エンジンやボディーなどに軽合金を多用して軽量化を図った。初戦前夜、僅かな重量過多が判明したため、徹夜で白色塗料を剥がして地肌のままで出走し、初優勝を飾った。

車両データ
年式
1934年
国籍
ドイツ
メーカー
メルセデス・ベンツ
全長
4,040mm
全幅
1,770mm
全高
1,160mm
ホイールベース
2,725mm
重量
750kg
エンジン型式
水冷直列8気筒DOHC スーパーチャージャー
総排気量
3,362cc
最高出力
260kW/354PS/5,800rpm
展示期間 2022年10月7日~2023年7月5日
パートナー Mercedes-Benz AG
https://group.mercedes-benz.com/

ワークスドライバーのために3台のみ生産。F1の血筋を引く水平対向8気筒エンジンを搭載。タルガ・フローリオでクラス優勝を飾った駿馬。

 ポルシェが1963年から製作を開始したレース用スポーツカー。FIAが定めるGTクラスのホモロゲーションを取得するため、規則で求める100台以上が造られた。標準型は2リッター水平対向4気筒エンジンを搭載するが、展示車(904-008)はF1用から派生した水平対向8気筒を搭載し、1964年タルガ・フローリオでクラス優勝した実車。

車両データ
年式
1964年
国籍
ドイツ
メーカー
ポルシェ
全長
4,090mm
全幅
1,540mm
全高
1,065mm
ホイールベース
2,300mm
重量
640kg
エンジン型式
空冷水平対向8気筒DOHC
総排気量
1,982cc
最高出力
178kW/240PS/
展示期間 2022年10月7日~2023年7月5日
パートナー Porsche AG
http://www.porsche.com

三菱にWRC初参戦、初優勝をもたらした槍騎兵(ランサー)

 1973年に登場した初代ランサーは、同年のオーストラリアのサザンクロス・ラリーで勝利すると、74年のサファリ・ラリーで初出場ながら初優勝を果たした。堅牢で軽量な車体に実績のあるエンジンを搭載。シンプルながらバランスに優れ、かつ耐久性や信頼性の高さゆえに成功し、ランサーによるラリー活動が活発化した。

車両データ
年式
1974年
国籍
日本
メーカー
三菱
全長
3,695㎜
全幅
1,525㎜
全高
1,360㎜
ホイールベース
2,340mm
重量
770kg
エンジン型式
水冷直列4気筒SOHC
総排気量
1,597cc
最高出力
110/150/7,000rpm
展示期間 2022年10月7日~2023年7月4日
パートナー 三菱自動車工業株式会社
https://www.mitsubishi-motors.co.jp/

苦難な道を歩んだが頂点をつかんだ

 1990年に日本車初のWRCドライバーズ・タイトルを得た成功作、セリカGT-FOUR(ST165)の後継として、メーカータイトルの奪取を目標に開発したエボリューションモデル(GT-FOUR RC)。グループAの公認を得るため5,000台超を限定生産(日本国内では約1,800台を販売)した。93年、トヨタはST185で日本車初のメーカーとドライバーの両タイトルを得た。

車両データ
年式
1993年
国籍
日本
メーカー
トヨタ
全長
4,410mm
全幅
1,745mm
全高
1,300mm
ホイールベース
2,525mm
重量
1,200kg以上
エンジン型式
水冷直列4気筒DOHCターボチャージャー
総排気量
1,997cc
最高出力
220/299/5,600rpm
展示期間 2022年10月7日~2023年7月4日
パートナー トヨタ博物館所蔵
https://toyota-automobile-museum.jp/

史上初のサファリ・ラリー4連勝

 バイオレットは前人未到のサファリ4連覇を達成した“ラリーの日産”の象徴であり頂点(展示車はサファリ・ラリー 3連勝達成車)。素直なハンドリング性能を備えたFRコンパクトセダンであり、海外市場でも好評なモデルであった。ラリーカーに仕立てるための開発には、モトクロス競技出身のレーシングドライバー、長谷見昌弘氏と星野一義氏が当たった。

車両データ
年式
1981年
国籍
日本
メーカー
日産
全長
4,080mm
全幅
1,600mm
全高
1,390mm
ホイールベース
2,400mm
重量
1,080kg
エンジン型式
直列4気筒DOHC
総排気量
1,975cc
最高出力
154/210/-
展示期間 2022年10月7日~2023年8月21日
パートナー 日産自動車株式会社
https://www.nissan.co.jp/

グループCカーの製作ノウハウを活用
シリーズチャンピオンに輝いた

 日産GT-Rは、登場以来、強力なパワーと可変式4WD機構によってレースシーンを一変させた。

 本展示車は全日本GT選手権(JGTC)のために製作され、1998年にシリーズチャンピオンを獲得した実車。グループCカーの製作経験を活用し、前後をパイプフレームとしてCFRP製ボディーを架装。駆動系は最低重量で有利なFR(2WD)化している。

車両データ
年式
1998年
国籍
日本
メーカー
日産
全長
4,675mm
全幅
1,880mm
全高
1,280mm
ホイールベース
2,720mm
重量
1,200kg以上
エンジン型式
水冷直列6気筒DOHC・ツインターボ
総排気量
2,708cc
最高出力
368/500/6,000rpm
展示期間 2022年10月7日~2023年7月11日
パートナー 日産自動車株式会社
https://www.nissan.co.jp/

ル・マンの借りは“富士ル・マン”で返す

 R391は1999年のル・マン24時間レースでの総合優勝を目指して製作されたオープンプロトタイプ(LMP)車両。Gフォース(現パノス)とNISMOが共同開発した。エンジンはV8、4バルブDOHC自然吸気の「VRH50A型」。ル・マンでは敗れたが、「ル・マン富士1000km」では、影山正美/本山哲/エリック・コマス組が総合優勝を果たした。

車両データ
年式
1999年
国籍
日本
メーカー
日産
全長
4,650mm
全幅
2,000mm
全高
695mm
ホイールベース
2,750mm
重量
900kg
エンジン型式
水冷V型8気筒DOHC
総排気量
4,997cc
最高出力
441以上/600以上/-
展示期間 2022年10月7日~2023年7月11日
パートナー 日産自動車株式会社
https://www.nissan.co.jp/

海外輸出可否を見極める 完走から得た自信

 日産は1958年、第6回豪州ラリーに「富士号」「桜号」と名付けた2台のダットサンで参戦。片山豊マネージャーを中心に長距離コース訓練、性能と耐久性の確認、トラブル対策を研究して挑み、富士号がクラス優勝、桜号も同4位を果たした。翌59年4月のニューヨーク自動車ショーで注目を浴び、後の対米輸出の礎を築いた。

車両データ
年式
1958年
国籍
日本
メーカー
日産
全長
3,860mm
全幅
1,466mm
全高
1,535mm
ホイールベース
2,220mm
重量
925kg
エンジン型式
水冷直列4気筒OHV
総排気量
988cc
最高出力
25kW/34PS/4,400rpm
展示期間 2022年10月7日~2023年12月19日
パートナー 日産自動車株式会社
https://www.nissan.co.jp/

日本のレーシングスポーツカーとして初めてのV12エンジンを搭載、6リッター600馬力のモンスターマシン

 日本グランプリ連勝を目論む日産は、新開発のDOHC4バルブ自然吸気6リッターV12エンジンを搭載したR382を開発して臨み、5リッターV8搭載のトヨタ7を下した。リア・ウイング禁止の車両規定に従って、ボディーをウェッジシェイプとした。3台出場したR382は、1位、2位、10位に入った。展示車は10位となった実車。

車両データ
年式
1969年
国籍
日本
メーカー
日産
全長
4,045mm
全幅
1,870mm
全高
925mm
ホイールベース
2,400mm
重量
790kg
エンジン型式
水冷V型12気筒DOHC
総排気量
5,954cc
最高出力
441kW以上/600PS以上/7,200rpm
展示期間 2022年10月7日~2023年12月19日
パートナー 日産自動車株式会社
https://www.nissan.co.jp/

冬のアルプスと灼熱のサバンナを駆け抜けた貴婦人“フェアレディ”

 “Z-Car”ことダットサンZは、1971年と73年のサファリ・ラリー2勝。72年厳寒のアルプスを舞台とする第41回ラリー・モンテカルロでは「雪氷で覆われる路面は、大柄で重く、FR方式は不利」と言われる中、3位入賞の活躍で欧州で高い名声を獲得。本展示車両は、ラリー・モンテカルロで名ドライバーのラウノ・アルトーネンと優秀なナビゲーターのジャン・トッド(後年、国際自動車連盟FIA会長)が乗り組んだ実車である。

車両データ
年式
1972年
国籍
日本
メーカー
日産
全長
4,115mm
全幅
1,630mm
全高
1,290mm
ホイールベース
2,305mm
重量
1,050kg
エンジン型式
水冷直列6気筒SOHC
総排気量
2,393cc
最高出力
162kW/220PS/7,200rpm
展示期間 2023年8月22日~2024年1月29日
パートナー 日産自動車株式会社
https://www.nissan.co.jp/

250ccクラス参戦2年目でライダーズ&マニュファクチャラーズタイトルを獲得!

 1961年のロードレース世界選手権用に開発されたRC162は全11戦中出場した10戦で全勝し、ホンダは年間タイトルを獲得。またそのうち5勝を挙げたライダーのマイク・ヘイルウッドもライダーズタイトルを獲得したことで「ダブル・タイトル」を成し遂げた。ホンダは翌年も参戦し、出場通算19戦19勝という驚異的な戦績を残した。本展示車両は、マイク・ヘイルウッドが乗車した実車である。

車両データ
年式
1961年
国籍
日本
メーカー
本田
全長
1,874mm
全幅
全高
650mm
ホイールベース
重量
126.5kg
エンジン型式
空冷並列4気筒DOHC
総排気量
249cc
最高出力
33kW以上/45PS以上/14,000rpm
展示期間 2022年10月7日~2024年1月22日
パートナー 本田技研工業株式会社
https://www.honda.co.jp/

日本初、F1優勝マシン

 1964年、Hondaは四輪モータースポーツの最高峰であるF1へ参戦を開始。参戦2年目に投入されたRA272は、二輪GPマシンで培った技術を投入して開発された1.5リッターV型12気筒エンジンを搭載。最終戦メキシコGP、1周目からトップにたったリッチー・ギンサーは1度も首位を譲ることなく325kmを走り切り、初勝利を達成した。

車両データ
年式
1965年
国籍
日本
メーカー
本田
全長
3,950mm
全幅
1,675mm
全高
793mm
ホイールベース
重量
498kg
エンジン型式
水冷V型12気筒DOHC
総排気量
1,495cc
最高出力
169kW以上/230PS以上/12,000rpm
展示期間 2022年10月7日~2024年1月22日
パートナー 本田技研工業株式会社
https://www.honda.co.jp/