展示アーカイブ
当館は、国内外の自動車メーカー10社の連携によるモータースポーツミュージアムです。
展示するレーシングカーは、各メーカーのご協力のもと、期間ごとに入れ替えを行っています。
この展示アーカイブでは、これまで当館にて過去に展示してきたレーシングカーをご紹介します。
ドイツのナショナルカラーをホワイトからシルバーへ変えたW25
1934年から施行された、乾燥車両重量750kg以下と定めた新規定に沿って製作された。
規定重量内で最高の性能を得るため、シャシーフレームに無数の軽め穴を設け、エンジンやボディーなどに軽合金を多用して軽量化を図った。初戦前夜、僅かな重量過多が判明したため、徹夜で白色塗料を剥がして地肌のままで出走し、初優勝を飾った。

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展示期間 | 2022年10月7日~2023年7月5日 |
パートナー |
Mercedes-Benz AG https://group.mercedes-benz.com/ |
ワークスドライバーのために3台のみ生産。F1の血筋を引く水平対向8気筒エンジンを搭載。タルガ・フローリオでクラス優勝を飾った駿馬。
ポルシェが1963年から製作を開始したレース用スポーツカー。FIAが定めるGTクラスのホモロゲーションを取得するため、規則で求める100台以上が造られた。標準型は2リッター水平対向4気筒エンジンを搭載するが、展示車(904-008)はF1用から派生した水平対向8気筒を搭載し、1964年タルガ・フローリオでクラス優勝した実車。

車両データ |
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展示期間 | 2022年10月7日~2023年7月5日 |
パートナー |
Porsche AG http://www.porsche.com |
三菱にWRC初参戦、初優勝をもたらした槍騎兵(ランサー)
1973年に登場した初代ランサーは、同年のオーストラリアのサザンクロス・ラリーで勝利すると、74年のサファリ・ラリーで初出場ながら初優勝を果たした。堅牢で軽量な車体に実績のあるエンジンを搭載。シンプルながらバランスに優れ、かつ耐久性や信頼性の高さゆえに成功し、ランサーによるラリー活動が活発化した。

車両データ |
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展示期間 | 2022年10月7日~2023年7月4日 |
パートナー |
三菱自動車工業株式会社 https://www.mitsubishi-motors.co.jp/ |
苦難な道を歩んだが頂点をつかんだ
1990年に日本車初のWRCドライバーズ・タイトルを得た成功作、セリカGT-FOUR(ST165)の後継として、メーカータイトルの奪取を目標に開発したエボリューションモデル(GT-FOUR RC)。グループAの公認を得るため5,000台超を限定生産(日本国内では約1,800台を販売)した。93年、トヨタはST185で日本車初のメーカーとドライバーの両タイトルを得た。

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展示期間 | 2022年10月7日~2023年7月4日 |
パートナー |
トヨタ博物館所蔵 https://toyota-automobile-museum.jp/ |
史上初のサファリ・ラリー4連勝
バイオレットは前人未到のサファリ4連覇を達成した“ラリーの日産”の象徴であり頂点(展示車はサファリ・ラリー 3連勝達成車)。素直なハンドリング性能を備えたFRコンパクトセダンであり、海外市場でも好評なモデルであった。ラリーカーに仕立てるための開発には、モトクロス競技出身のレーシングドライバー、長谷見昌弘氏と星野一義氏が当たった。

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展示期間 | 2022年10月7日~2023年8月21日 |
パートナー |
日産自動車株式会社 https://www.nissan.co.jp/ |
グループCカーの製作ノウハウを活用
シリーズチャンピオンに輝いた
日産GT-Rは、登場以来、強力なパワーと可変式4WD機構によってレースシーンを一変させた。
本展示車は全日本GT選手権(JGTC)のために製作され、1998年にシリーズチャンピオンを獲得した実車。グループCカーの製作経験を活用し、前後をパイプフレームとしてCFRP製ボディーを架装。駆動系は最低重量で有利なFR(2WD)化している。

車両データ |
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展示期間 | 2022年10月7日~2023年7月11日 |
パートナー |
日産自動車株式会社 https://www.nissan.co.jp/ |
ル・マンの借りは“富士ル・マン”で返す
R391は1999年のル・マン24時間レースでの総合優勝を目指して製作されたオープンプロトタイプ(LMP)車両。Gフォース(現パノス)とNISMOが共同開発した。エンジンはV8、4バルブDOHC自然吸気の「VRH50A型」。ル・マンでは敗れたが、「ル・マン富士1000km」では、影山正美/本山哲/エリック・コマス組が総合優勝を果たした。

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展示期間 | 2022年10月7日~2023年7月11日 |
パートナー |
日産自動車株式会社 https://www.nissan.co.jp/ |
海外輸出可否を見極める 完走から得た自信
日産は1958年、第6回豪州ラリーに「富士号」「桜号」と名付けた2台のダットサンで参戦。片山豊マネージャーを中心に長距離コース訓練、性能と耐久性の確認、トラブル対策を研究して挑み、富士号がクラス優勝、桜号も同4位を果たした。翌59年4月のニューヨーク自動車ショーで注目を浴び、後の対米輸出の礎を築いた。

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展示期間 | 2022年10月7日~2023年12月19日 |
パートナー |
日産自動車株式会社 https://www.nissan.co.jp/ |
日本のレーシングスポーツカーとして初めてのV12エンジンを搭載、6リッター600馬力のモンスターマシン
日本グランプリ連勝を目論む日産は、新開発のDOHC4バルブ自然吸気6リッターV12エンジンを搭載したR382を開発して臨み、5リッターV8搭載のトヨタ7を下した。リア・ウイング禁止の車両規定に従って、ボディーをウェッジシェイプとした。3台出場したR382は、1位、2位、10位に入った。展示車は10位となった実車。

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展示期間 | 2022年10月7日~2023年12月19日 |
パートナー |
日産自動車株式会社 https://www.nissan.co.jp/ |
冬のアルプスと灼熱のサバンナを駆け抜けた貴婦人“フェアレディ”
“Z-Car”ことダットサンZは、1971年と73年のサファリ・ラリー2勝。72年厳寒のアルプスを舞台とする第41回ラリー・モンテカルロでは「雪氷で覆われる路面は、大柄で重く、FR方式は不利」と言われる中、3位入賞の活躍で欧州で高い名声を獲得。本展示車両は、ラリー・モンテカルロで名ドライバーのラウノ・アルトーネンと優秀なナビゲーターのジャン・トッド(後年、国際自動車連盟FIA会長)が乗り組んだ実車である。

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展示期間 | 2023年8月22日~2024年1月29日 |
パートナー |
日産自動車株式会社 https://www.nissan.co.jp/ |
250ccクラス参戦2年目でライダーズ&マニュファクチャラーズタイトルを獲得!
1961年のロードレース世界選手権用に開発されたRC162は全11戦中出場した10戦で全勝し、ホンダは年間タイトルを獲得。またそのうち5勝を挙げたライダーのマイク・ヘイルウッドもライダーズタイトルを獲得したことで「ダブル・タイトル」を成し遂げた。ホンダは翌年も参戦し、出場通算19戦19勝という驚異的な戦績を残した。本展示車両は、マイク・ヘイルウッドが乗車した実車である。

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展示期間 | 2022年10月7日~2024年1月22日 |
パートナー |
本田技研工業株式会社 https://www.honda.co.jp/ |
日本初、F1優勝マシン
1964年、Hondaは四輪モータースポーツの最高峰であるF1へ参戦を開始。参戦2年目に投入されたRA272は、二輪GPマシンで培った技術を投入して開発された1.5リッターV型12気筒エンジンを搭載。最終戦メキシコGP、1周目からトップにたったリッチー・ギンサーは1度も首位を譲ることなく325kmを走り切り、初勝利を達成した。

車両データ |
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展示期間 | 2022年10月7日~2024年1月22日 |
パートナー |
本田技研工業株式会社 https://www.honda.co.jp/ |