FUJI MOTORSPORTS MUSEUM

NISSAN R382

ニッサン・R382 (1969年日本グランプリ 10位入賞車)

6リッター・600馬力のモンスターマシン

ニッサン・R382 (1969年日本グランプリ 10位入賞車)

1969年・日本

展示終了

展示期間:2022年10月7日~2023年12月19日

 日本グランプリの観客にとって、トヨタと日産による頂上対決は常に関心の的であり、そのピークが1969年だった。トヨタは前年と同様に排気量5リッターの4バルブDOHC自然吸気V8エンジン搭載のトヨタ7を、連勝を目論む日産は、トヨタと同じ排気量ながら4バルブDOHC自然吸気V12 エンジンを備えたR382を開発した。

 前年のR381ではシボレー製V8エンジンを搭載し、エアロスタビライザーと呼ばれる可動式ウイングを備えていたが、R382ではリア・ウイング禁止の車両規定に従って、ボディー全体をウェッジ形状に変更した。また、シャシーはR381の鋼管スペースフレームを改め、R382ではアルミ合金パイプを主構造材とした。当初、エンジン排気量は5リッターで申請していたが、日本グランプリ決勝の2日前に6リッター版に変更申請して参戦した。(エンジン変更申請は当時の参戦規則手続きに則っており、直前変更は問題なかった)

 GRX-III型 と名付けられたエンジンは、5954ccの排気量から441kW(600PS)以上の最高出力を7200rpmで、627N・m以上の最大トルクを5600rpmで発揮した。

 同グランプリレースに3台出場したR382は、給油1回、ドライバー交替なし、タイヤ交換なしの作戦で700kmを走り切り、1位、2位、10位入賞を果たした。本車両は10位入賞車である。

車両データ
年式
1969
国籍
日本
メーカー
日産自動車株式会社
全長
4,045mm
全幅
1,870mm
全高
925mm
ホイールベース
2,400mm
重量
790kg
エンジン型式
水冷V型12気筒DOHC
総排気量
5,954cc
最高出力
441kW以上/600PS以上/7,200rpm
パートナー 日産自動車株式会社
https://www.nissan.co.jp/