NISSAN R382
ニッサン・R382 (1969年日本グランプリ 10位入賞車)
日本グランプリの観客にとって、トヨタと日産による頂上対決は常に関心の的であり、そのピークが1969年だった。トヨタは前年と同様に排気量5リッターの4バルブDOHC自然吸気V8エンジン搭載のトヨタ7を、連勝を目論む日産は、トヨタと同じ排気量ながら4バルブDOHC自然吸気V12 エンジンを備えたR382を開発した。
前年のR381ではシボレー製V8エンジンを搭載し、エアロスタビライザーと呼ばれる可動式ウイングを備えていたが、R382ではリア・ウイング禁止の車両規定に従って、ボディー全体をウェッジ形状に変更した。また、シャシーはR381の鋼管スペースフレームを改め、R382ではアルミ合金パイプを主構造材とした。当初、エンジン排気量は5リッターで申請していたが、日本グランプリ決勝の2日前に6リッター版に変更申請して参戦した。(エンジン変更申請は当時の参戦規則手続きに則っており、直前変更は問題なかった)
GRX-III型 と名付けられたエンジンは、5954ccの排気量から441kW(600PS)以上の最高出力を7200rpmで、627N・m以上の最大トルクを5600rpmで発揮した。
同グランプリレースに3台出場したR382は、給油1回、ドライバー交替なし、タイヤ交換なしの作戦で700kmを走り切り、1位、2位、10位入賞を果たした。本車両は10位入賞車である。
車両データ |
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パートナー |
日産自動車株式会社 https://www.nissan.co.jp/ |